« 花輪冠バージョン | トップページ | イノモケ文学賞公開選考レポ »

2007年8月30日 (木)

高原英理×東雅夫トークショーレポ(その1)

542785605_88
542785605_39
 8/25 15時45分ごろ

 暑いなか、青山ブックセンター本店に到着。
 販売品の売り子として佐藤弓生さんがいらっしゃいました。
 高原英理さんの著作(秋里名義も含む)や「稲生物怪大全」陰の巻、陽の巻などがずっしりと積まれていました。ぶあつい稲生本が山になっている光景は圧巻です。
 席に着くと、なんと今回応募があった「イノモケ文学賞」の全応募66作が一挙に掲載された印刷物がありました。作者と作品名一覧があるくらいだろうと考えていたのに、これは重宝します。毎日さんが徹夜に近い労力で短時間に作成してくれたそうです。深謝。

 16時になり、高原英理さん、東雅夫さん登場。拍手。
 まずは、タイムテーブルの説明。
 それから、東雅夫さんによる「稲生物怪録」とはなんぞやという解説。おふたりの背後に稲生物怪録の図版のスライドショーが流れます。けむくじゃらの怪物と稲生平太郎の格闘など、巨大な画面で見るとすさまじいものが。
 稲生平太郎と物怪の30日間におよぶ肝試し知恵くらべのようすが紹介されます。

 つづいて、広島にある稲生の舞台となっている、三次(みよし)に東さんが訪れた際の写真がスライドショーとなって紹介されます。比熊山ってこんなに人里に近いところにあったんですね。でも写真でみるだけでも霊験ある山に見えます。そのほか稲生神社や比熊山のふもとの写真、郷土資料館など。三次では稲生物怪録の怪異をかなり熱心に取りあげているそうで、資料館も充実しています。実在の人物としての稲生武太夫(平太郎の成人してからの名前)関連の写真も紹介。平太郎が怪異とであった寛延時代の三次のジオラマも映ります。
 そして、平太郎が30日間の格闘の末、最後にあらわれた魔王から、勇気をたたえられ、いただいた木槌がおさめられている神社の紹介。年に一度しかご開帳されない秘蔵の木槌の撮影はできなかったそうです。水木しげる先生、荒俣宏さん、京極夏彦さんがこの地を訪れたエピソードも披露されます。ここで水木先生はひとつの伝説を作られてしまったそうです。さすがです。

 そのあとは、宇野亜喜良さんによる「ぼくはへいたろう」の画集の紹介。高原さんの解説つきです。稲生物怪大全の陰の巻か陽の巻かちょっと失念しましたが、そちらに収録されていたのは見ていますが、あらためてすばらしい画集です。
 江戸時代が舞台だけど、森はドイツ風だし、物怪も西洋風のイメージ。構図がまたおみごとです。平太郎少年のちょんまげが印象あります。宇野さん流のアレンジがほどこされているのも特徴です。なるほど、ミミズよりカタツムリのほうが美的にはいいのですね。作品には出てこない猫が随所に描かれているのもアレンジみたいです。そういえば高原英理さんの新著「神野悪五郎只今退散仕る」の表紙も宇野さんですが、作品には出てこない犬が描かれているのは、これと対になっているのではないかという高原さんの考察。作品の主人公は少女なので、少年には猫、少女には犬という対比。

 さて、いよいよ小説『神野悪五郎只今退散仕る』についてです。
 高原さんの創作秘話が語られます。夢で着想を得た話などが披露されます。なるほど。 小説に政治や社会状況はどこまで取り込んだほうが、成功するかいなかのあたりの話なども。参考になります。
 これまでの著作をめぐる話なども。いまの小説書き志望のひとは確かに恵まれているかもしれません。

 10分の休憩をはさみ、このあとは「イノモケ文学賞」の作品紹介と大賞そのほかの発表です。

(つづく)

|

« 花輪冠バージョン | トップページ | イノモケ文学賞公開選考レポ »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/185287/7734278

この記事へのトラックバック一覧です: 高原英理×東雅夫トークショーレポ(その1):

« 花輪冠バージョン | トップページ | イノモケ文学賞公開選考レポ »