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2008年1月26日 (土)

島本理生『大きな熊が来る前に、おやすみ。』

大きな熊が来る前に、おやすみ。 Book 大きな熊が来る前に、おやすみ。

著者:島本 理生
販売元:新潮社
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 去年からこの著者の本をデビュー作から刊行されている順に読んでいるのだけれども、一作ごとに趣向を異にしたり、技巧的にもすぐれたものを用いるようになってきたり、全体をとおして小説としてうまくなっているので、追っていてすごい楽しい。あと2冊読めば、刊行されているぶんは全部読んだことになる。

 「大きな熊」は中篇が3つ収められている。

 表題作は変わったタイトルだが、これも新趣向で、いままでのこの著者は扱ってこなかった題材が採られていて、なかなか新鮮。

 自分の好みとしては次の「クロコダイルの午睡」がよかった。島本理生の描く主人公はどちらかと言えば地味な人が多いけれども、この作の、「私」が夜中に自転車を半泣きで走らせる場面のカッコ悪さはたまらなく共感できた。作品としても技巧がさえていて、物語がどちらに転がってゆくのか容易に予想ができなくて、楽しめた。

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