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2008年2月23日 (土)

「てのひら怪談2」bk1購入特典が届いた

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 新芥川賞作家の川上未映子さんによる、新しい帯の登場。産経新聞の書評欄にも取りあげられ(未見)、いよいよ新しいステージに向かいつつある「てのひら怪談2」です。

 そしてまた、「てのひら怪談2」感想挿画がアップされているブログがスタート。


 どこのどなたか存じませんが、すばらしい挿画をありがとうございます。いまのところ岩里藁人さんの「シャボン魂」の耽美なる挿画がいちばんすきです。一日一作ペースでアップされていますが、百作全部なさるおつもりなのでしょうか。そうだとしたらうれしいかぎりです。


 さて、そんな「てのひら2」のbk1での購入特典が届きました
 ポプラ社の担当編集者さんである斉藤尚美さんによる全作感想。
 そして、ヒモロギヒロシさん、有井聡さん、クジラマクさんによる、新作と特典もてんこもりです。

 そうですか斉藤さん、「鼻の奥がツンと」されましたかw

 以下に新作の簡単な感想を書きます。ネタバレなので読みたくない人はここでひきかえしてください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ヒモロギヒロシ「中坊和賛」
 800字という文字制限のあるなかで、タイトルまでうまく使う技巧の冴えがまずお見事。
 大傑作「死霊の盆踊り」をどこか髣髴させながらも、今度は夢のなかが舞台で、アドバイスをくれる友人も有能というあたり、「死霊」との違いも引き立たせています。
 そうした友人の助言が功をなして、祈願は成就。雲の中に消えてゆく妹の姿が神神しく、泣けてしまいます。
 結末の中坊ならではの若さ爆発のラストもよし、です。

有井聡「竜巻」
 有井さんの作品を読むのはこれが2作目になるのですね。
「竜巻」というタイトルで巨大で暴力的な竜巻の大災害の模様が細かに書かれていながらも、実は怖いのは竜巻ではないところに、ただならないものを感じます。
 生きている人間は過去よりも未来のほうがはるかに大事ですものね。

クジラマク「盗聴器」
 無改行ロングプレイのきっかり800字怪談。すばらしい。さすがです。
 この作者ならではの不気味なイメージも800字のすべてにわたって充溢しています。
 それにしても、もともとは保養所であったにもかかわらず、なぜ使用されなかったのだろうか、あの生肉と写真はなんであろうか。そしてラストの玩具も謎です。ビジュアル的にイメージが思い描きやすいだけに、不気味な後味がいっそうひいていて、一読、忘れられない怪作。

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